EPA介護福祉士候補生

EPAといっても、イワシとかサバに含まれる不飽和脂肪酸とかそういう話じゃありません。

ま、年齢的には気になる成分ではありますが。


きょうは経済連携協定、えっと、 Economic Partnership AgreementのEPAの話です。この協定に基づき、現在フィリピン、インドネシア、ベトナムからの介護福祉士候補生が全国の介護施設で働いています。


4年の間に介護の知識と技術を身につけ、介護福祉士の国家試験に合格すれば、実質的に制限なしに働き続けることができます(合格できなければ帰国するしかありません)。


この(どの?)私も、都内の介護施設で働きながら、介護福祉士資格の取得を目指すフィリピン人4人に日本語を教えていたことがあります。


毎日おじいちゃんおばあちゃんの食事、排泄、入浴の介助をし、週に3日、16時から18時まで私と一緒に日本語の勉強。20代後半から30代のとってもプレシャスな時間を介護の仕事と日本語の勉強に費やし、とても忙しい毎日を送っていました。


日本で働きたいー。きっとジャパンドリームともいうような夢を抱いて来日してきた彼女たち。しかし現実は彼女たちが想像したようなものとは違うことが多いようです。ハードな仕事、理解ないスタッフからのイジメめいた扱い、言葉の壁…。「国へ帰りたい」と漏らす候補生もいました。


本来、この制度の目的は、人材交流であり、人材不足を補う制度ではないそうです。しかし、介護人材が圧倒的に不足している現状では、彼女たちなしでは成り行かない施設も増えているのではないでしょうか。

都合のよい労働力になっていないか。4年いてくれるなら、その後の彼女たちの人生などどうでもいい。そんな施設もあるような気がしてなりません。


彼女たちが4年後、笑顔で日本で働き続けるためにはどんなケアが必要なのか、どんな制度改革が必要なのか。「使い捨て人材」にされる身にもなってほしいものです。


(いろんなところで彼女たちの日本語や生活を支援する取り組みもあるようです。少しずつ紹介していきたいと思います)


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